バイオペーストには、少量の「含水シリカ(清掃剤)」が配合されています。
この「含水シリカ」は一般に“研磨剤”と認識されることがあるため、「バイオペーストにも研磨剤が入っているのでは?」というご質問をいただくことがあります。以下に、弊社の見解をご説明いたします。
まず、シリカといっても、その粒子の大きさや硬さはメーカーごとに異なります。バイオペーストでは、平均粒径約7.5ミクロンの非常に細かく、かつエナメル質よりも柔らかいシリカを厳選して使用しています。
そのため、バイオペーストに配合されているシリカは、歯のエナメル質を物理的に削る(研磨する)ことはなく、色素などの汚れをやさしく落とす“洗浄”を目的としています。
なお、歯磨き剤の研磨性を評価する国際基準に「RDA値(象牙質研磨力評価)」というものがあり、250以下が安全基準とされています。バイオペーストに使用しているシリカのRDA値は100前後であり、非常に低研磨性の原料です。
また、重要なのはシリカの配合量です。一般的に、シリカなどの粒子は配合量が多くなるほど洗浄力は増しますが、それに比例してRDA値も高くなり、洗浄から研磨へと性質が移行してしまいます。
市販の歯磨き剤では、白色のペーストタイプで8~15%程度、半透明のゲルタイプで4~5%程度のシリカが配合されているのが一般的ですが、バイオペーストの配合率は1%未満と、非常に少なく抑えています。
これは、「エナメル質を削らずに守る」という方針に基づいており、あくまで目的は色素沈着の除去と、コーティングによるエナメル質の保護です。そのため、成分表記上も「清掃剤」と記載しております。
エナメル質の表面は、コーティングにより保護力が高まり、唾液中のミネラルによる再石灰化も促進されやすくなります。
研磨せず、洗浄とコーティングに徹する。それがバイオペーストの基本的な考え方です。
さらに、年間10万本以上の販売実績を通じて、多くの歯科医師から「知覚過敏が自然に改善した」という報告を頂いており、これまでに研磨によるダメージの報告は一件もありません。このことも、弊社の配合方針の正しさを裏付けるものと考えています。