歯の治療で使われる詰め物や被せ物に「アマルガム」や「パラジウム」という素材が使われています。この記事では、この2つの素材の特徴や、健康への影響、そして安心して使うためのポイントについてご紹介します。
保険が適用される詰め物とその現状
現在、保険治療で使用できる詰め物としては、「アマルガム」と「パラジウム」の2種類が挙げられます。
しかし、近年ではほとんどの歯科医院でアマルガムの使用が控えられており、主に「パラジウム」が一般的になっています。
- アマルガム:かつて多く使用されていた詰め物で、無機水銀を約50%含んでいるのが特徴です。
- パラジウム:現在、保険治療で主流となっている銀色の詰め物。比較的安全性が高いとされています。
残念ながら、セラミックスやジルコニアといった見た目も美しく、身体や環境への配慮がされた素材は、保険適用外となり、自費負担になります。
アマルガムのリスクと体内への影響について
アマルガムには無機の水銀が50%含まれているため、長期間使用することで少しずつ溶け出し、体内に蓄積する可能性があると言われています。一部では、無機水銀が体内では有機水銀に変換されるというエビデンスが出ているとの声を耳にしたこともありますが、公では確認することは出来ないようです。
有機水銀と水俣病の関連性
有機水銀といえば、水俣病の原因物質として知られています。水俣病の主な症状には以下のようなものがあります:
- 痴ほう
- 耳鳴りや難聴
- 手足の震え
- めまいや歩行困難
これらの症状は老化現象と似ている部分が多く、もし体内では無機水銀が有機水銀に変換される話が本当だった場合、老化現象を助長するリスクがあるかもしれません。そのため、昔に治療した歯にアマルガムが使われている場合は、他の素材(パラジウムやセラミックスなど)に交換しておくと安心です。
アマルガムとパラジウムの見分け方
アマルガムとパラジウムを見分けるのは簡単です:
- 黒っぽい銀歯:アマルガム
- きれいな銀色の銀歯:パラジウム
どちらの素材が使われているか分からない場合は、歯科医院で確認してもらうのがおすすめです。
アマルガムの除去時の注意点
アマルガムを歯から除去する場合、その処理は慎重に行われなければなりません。実は、アマルガムは産業廃棄物であり、日本では特別管理産業廃棄物として分類されています。歯科医院でも除去後のアマルガムは、そのままゴミ箱に入れるのではなく、特別管理産業廃棄物として厳重に管理し、適切に処分することが義務付けられています。
除去時の注意点
- 除去時に発生するガスや粉塵を吸引しないよう、バキュームでしっかり対応してもらうこと。
- 歯科医院が適切な廃棄処理を行っていることを確認する。
このように、しっかりした対策を行っている歯科医院で除去を依頼することが大切です。
まとめ:安心できる素材を選びましょう
アマルガムやパラジウムは、それぞれ特徴があり、メリットもあります。ただし、アマルガムに関しては、健康や環境への影響を考えた場合、セラミックスやジルコニアへの交換を検討する価値があります。
歯の詰め物や被せ物の素材について不安がある場合は、ぜひ歯科医師に相談してみてください。適切な素材を選ぶことで、健康を守りつつ、安心して日常生活を送ることができますよ!
金属が与える電磁波のリスクについては、別の機会に触れたいと思います。