本シリーズは、**現代書林刊『歯原病 ― すべての病は歯から始まる』(著:医学博士・中島 隆一)**を参考に、
歯と全身の健康の関係を、自然治癒と予防の観点からお伝えしてきました。
最終回となる今回は、「老化」と「長寿」の視点から、
口腔環境が私たちの人生そのものにどのように関わっているのかを考えます。
■ 老化は「炎症の積み重ね」から始まる
老化を単なる“年齢の結果”と考えがちですが、
実はその多くは慢性炎症の積み重ねによって進行します。
血管、関節、皮膚、内臓――あらゆる老化の裏側に炎症があります。
歯原病は、まさにその炎症の“根”にある存在です。
歯ぐきの腫れや出血が続けば、炎症性物質が血流に流れ込み、
体のあちこちで酸化・糖化反応を促します。
これが細胞の老化を早め、「見た目の老け」と「内側の老け」を同時に進めるのです。
■ 「噛む力」が健康寿命を左右する
近年の研究では、**噛む力(咀嚼力)**と健康寿命の間に明確な関連があることが分かっています。
噛む力が弱まると、栄養摂取のバランスが崩れ、
筋力や免疫力の低下、認知機能の衰えへとつながります。
歯を失うことは単に「食べにくくなる」だけではなく、
人生の活動性そのものを奪う要因になるのです。
つまり、歯と歯ぐきを守ることは、「生き方の質」を守ることでもあります。
■ 老化を防ぐための口腔環境とは
老化の進行を遅らせるには、
口腔内を“常に穏やかな状態”に保つことが大切です。
・強い香料や合成成分を避けて、粘膜を守る
・酸化を防ぐ、弱アルカリ性の環境を維持する
・唾液の流れを促し、自浄作用を高める
この3つを意識するだけでも、
体内の酸化ストレスが減り、細胞が元気に働きやすくなります。
口腔ケアは、最も身近なアンチエイジングなのです。
■ バイオペーストの考える「やさしい長寿」
バイオペーストは、老化の本質である「酸化」と「炎症」のコントロールを目的に開発されました。
化学的に抑えるのではなく、ミネラルの力で環境そのものを整えるという発想。
・酸化還元電位-200mvにて酸性化を防ぐ。
・弱アルカリ性(pH約10)で口腔のペーハー調整
・バイオフィルムを分解し、再石灰化を助ける
・界面活性剤・研磨剤・防腐剤を使わない
これらの特長が、口腔内を“老化しにくい環境”に導きます。
体にやさしく、続けられるケアこそが、長寿を支える最も確かな方法だと考えています。
■ まとめ
歯原病は、老化と深くつながる「静かなサイン」です。
そのサインを早く見つけ、静かに整えることができれば、
健康寿命は確実に延ばすことができます。
毎日の歯磨きは、単なる習慣ではなく、
自分の体と向き合う“祈り”のような行為でもあります。
小さな積み重ねが、未来の大きな違いを生む。
――歯を守ることは、人生を美しく整えること。
それが、「歯原病」から学ぶ、ほんとうの予防医学なのです。





