本シリーズは、**現代書林刊『歯原病 ― すべての病は歯から始まる』(著:医学博士・中島 隆一)**を参考に、
歯原病が脳や神経にどのような影響を及ぼすのかを、予防と健康維持の観点から整理したものです。
■ 「歯ぐきの炎症」が脳に届く?
一見、口と脳は離れた場所にあるように思えます。
アルツハイマー型認知症の原因物質である
けれども、歯周病菌などの口腔内細菌が血管を通って全身を巡ることは、医学的にも確認
されています。
その中には、血液脳関門(Brain Blood Barrier)を突破し、
脳内に炎症を起こす可能性がある菌も存在します。
特に、歯周病菌「Porphyromonas gingivalis」が、アミロイドβの産生を促すことが、
海外の研究で報告されています。
つまり、歯ぐきの炎症が長く続くことは、
脳の神経変性にもつながりうる――これが近年の注目点です。
■ 噛む力と脳の活性化の関係
もう一つ重要なのは、「噛む」という行為そのものです。
噛むことで、脳の海馬や前頭葉が刺激され、
記憶力や集中力を保つ働きがあります。
しかし、歯の喪失や咀嚼力の低下が進むと、
食事の満足感が減るだけでなく、脳への刺激も減少します。
結果として、神経細胞の活動が鈍り、
認知機能の低下につながることが知られています。
「歯を残すこと」は、単に食べるためではなく、
“脳を若く保つための行為”でもあるのです。
■ 慢性炎症が神経を疲弊させる
歯原病による炎症は、脳の神経伝達にも影響します。
炎症性サイトカインが長期間にわたり脳内に流入すると、
神経細胞のネットワークが損なわれ、
うつ・不安・倦怠感などのメンタル面の不調にも関係してくると考えられています。
つまり歯原病は、身体だけでなく“心の病”の背景にも潜む可能性があるのです。
■ 予防は「静かな口」を保つこと
こうした悪循環を断つには、
日常のケアで炎症を起こさせない・酸化させないことが鍵になります。
たとえば、強い発泡剤や研磨剤で刺激を与えず、
粘膜を守りながら汚れだけを落とすこと。
そして、唾液の流れを妨げない“自然な環境”を保つことが、
神経系を守る第一歩になります。
■ バイオペーストが支える「脳を守る口腔ケア」
バイオペーストは、そうした“刺激を与えないケア”を目的に開発されました。
天然ミネラルの力で、口の中を弱アルカリ性に整え、
炎症と酸化の連鎖を抑えます。
強さではなく、やさしさ。
日々の口腔環境を穏やかに整えることが、
結果的に脳の健康を守ることにつながる――
それが、私たちが大切にしている考え方です。
■ まとめ
歯原病は、決して口の中だけの問題ではありません。
炎症が血流を通じて脳に届けば、
神経や記憶に影響を及ぼすことさえあります。
しかし、日常のケアを少し見直すだけで、
そのリスクは確実に減らせます。
歯を守ることは、心と脳を守ること。
それが、「歯原病予防」という言葉の本当の意味なのです。





